妊活を始める前に、絶対に確認しておきたいのが「風疹の抗体」です。風疹は普段の生活ではあまり気にしない感染症ですが、妊娠中に感染すると赤ちゃんに深刻な影響を及ぼす可能性があります。
妊娠初期に風疹に感染すると、赤ちゃんが「先天性風疹症候群(CRS)」を発症するリスクがあり、心疾患・難聴・白内障などの障がいが生じる可能性があります。しかし、妊娠前にワクチンを接種しておけばほぼ確実に予防できます。
この記事では、風疹の抗体検査の必要性、費用、受け方、ワクチン接種のタイミングについてわかりやすくまとめました。

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なぜ妊活前に風疹の抗体検査が必要なのか
先天性風疹症候群(CRS)とは
妊娠初期(特に妊娠12週まで)に妊婦が風疹に感染すると、ウイルスが胎盤を通じて胎児に感染し、先天性風疹症候群(Congenital Rubella Syndrome:CRS)を引き起こすことがあります。
CRSの主な症状は以下の3つです。
- 先天性心疾患:心臓の構造異常
- 難聴:感音性難聴(最も頻度が高い)
- 白内障:眼のレンズが濁る
その他にも低体重、血小板減少性紫斑病、精神発達遅滞などの症状が現れることがあります。
妊娠初期の感染リスク
| 感染時期 | CRS発症率 |
|---|---|
| 妊娠4週以内 | 約50%以上 |
| 妊娠5〜8週 | 約35% |
| 妊娠9〜12週 | 約15% |
| 妊娠13〜16週 | 約8% |
| 妊娠17週以降 | まれ |
妊娠初期ほどリスクが高いため、妊娠がわかってからではなく、妊活を始める前に抗体の有無を確認し、必要であればワクチンを接種しておくことが極めて重要です。
風疹ワクチンは生ワクチンのため、妊娠中は接種できません。接種後2か月間は避妊が必要です。そのため、妊活を始めてからでは間に合わないケースがあります。
風疹の抗体検査の費用
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 風疹抗体検査(HI法) | 約3,000〜5,000円 |
| 自治体の無料クーポンを利用した場合 | 無料 |
| MRワクチン接種(麻疹・風疹混合) | 約8,000〜12,000円 |
| 自治体の助成を利用した場合のワクチン接種 | 無料〜約5,000円 |
多くの自治体では、妊娠を希望する女性やそのパートナーを対象に、風疹抗体検査を無料で実施しています。さらに、抗体が不十分だった場合のワクチン接種にも助成金が出ることが多いです。お住まいの自治体のホームページを確認してみてください。

風疹抗体検査の受け方
検査が受けられる医療機関
- 内科
- 婦人科・産婦人科
- 不妊治療専門クリニック
- 自治体の指定医療機関
自治体の無料クーポンを利用する場合は、指定医療機関での受診が条件となることがあります。事前に対象医療機関リストを確認しておきましょう。
検査の流れ
- 医療機関に予約(「風疹の抗体検査希望」と伝える)
- 受診当日に腕から採血(数分で終了)
- 約1週間後に結果判明
- 結果に応じてワクチン接種の要否を判断
検査自体は通常の血液検査と同じで、食事制限も不要です。
抗体検査の結果の読み方
風疹の抗体検査にはHI法(赤血球凝集抑制法)が一般的に用いられます。
| HI抗体価 | 判定 | 対応 |
|---|---|---|
| 8倍未満 | 抗体なし(陰性) | MRワクチン接種が必要 |
| 8〜16倍 | 抗体が不十分 | MRワクチン接種を推奨 |
| 32倍以上 | 十分な抗体あり | 接種不要(ただし256倍以上は最近の感染の可能性あり) |
HI抗体価が16倍以下の場合はワクチン接種が推奨されます。過去にワクチンを接種したことがあっても、時間の経過とともに抗体が低下している場合があるため、再検査が大切です。
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風疹ワクチン接種のポイント
MRワクチン(麻疹・風疹混合)が主流
現在、風疹単独のワクチンは流通量が少なく、麻疹と風疹の両方に対応できるMRワクチンの接種が一般的です。麻疹も妊娠中に感染すると流産・早産のリスクがあるため、同時に予防できるのはメリットと言えます。
接種後2か月間は避妊が必要
MRワクチンは生ワクチンのため、接種後2か月間は妊娠を避ける必要があります。この期間を逆算して妊活のスケジュールを組みましょう。
パートナーの接種も重要
妊婦自身がワクチンを接種できないため、妊娠中に風疹から身を守るにはパートナーや同居家族が感染しないことが大切です。特に1979〜1987年生まれの男性は、子どもの頃に風疹ワクチンの定期接種を受けていない世代のため、抗体が不十分な方が多いです。

風疹抗体検査に関するよくある質問
Q. 子どもの頃にワクチンを打ったはずだけど、また検査が必要?
A. 必要です。ワクチン接種から時間が経過すると抗体が低下することがあります。特に1回しか接種していない世代は抗体が不十分なケースが多いです。
Q. 妊娠がわかってから検査してもいい?
A. 妊婦健診で風疹抗体検査は行われますが、妊娠中はワクチンが接種できません。抗体がなかった場合、出産まで感染を避けるしか方法がなくなるため、妊活前に検査しておくべきです。
Q. 風疹にかかったことがあれば検査は不要?
A. 確実に風疹にかかったという医学的な記録がない限り、検査を受けることをおすすめします。風疹と似た症状の病気を風疹と間違えているケースもあります。
Q. 抗体があればずっと安全?
A. 32倍以上の抗体があれば基本的に安心ですが、まれに再感染することもあります。心配な場合は妊娠前に再検査しましょう。
Q. 男性も検査を受けるべき?
A. はい。妊婦への感染を防ぐため、パートナーの男性も検査を受け、必要に応じてワクチンを接種しましょう。多くの自治体で男性の検査・接種にも助成が出ています。
まとめ
- 風疹の抗体検査は妊活前に必ず受けるべき検査
- 妊娠初期の感染で先天性風疹症候群のリスクがある
- 検査費用は約3,000〜5,000円(自治体の助成で無料になることが多い)
- HI抗体価16倍以下ならMRワクチン接種を推奨
- ワクチン接種後は2か月間の避妊が必要
- パートナーや同居家族の検査・接種も忘れずに
風疹の抗体検査とワクチン接種は、生まれてくる赤ちゃんを守るための「最初のプレゼント」です。費用もほとんどかからず、検査も簡単。妊活を考え始めたら、真っ先に受けてほしい検査です。
風疹の予防接種や助成制度については、厚生労働省の風疹対策ページ(www.mhlw.go.jp・サイト終了)で最新情報を確認できます。先天性風疹症候群に関する医学的な情報は、国立感染症研究所のサイトが詳しいです。
※この記事は一般的な情報提供を目的としています。ワクチン接種の判断は医師と相談の上で行ってください。
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