妊活を始めると「AMH検査を受けましょう」と勧められることがあります。しかし、AMHという言葉自体が聞き慣れないため、何を調べる検査なのか、結果をどう読めばいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
AMH検査は「卵巣にどのくらい卵子が残っているか」を推測するための血液検査で、保険適用の場合は約2,000円(3割負担)、自費の場合は3,000〜8,000円程度です。妊活の方向性を決める上で非常に重要な指標となります。
この記事では、AMH検査の基本的な知識から費用、結果の読み方、そして結果を踏まえてどう行動すべきかまでをわかりやすく解説します。

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AMH検査とは?何がわかるのか
AMH(抗ミュラー管ホルモン)の基本
AMH(Anti-Müllerian Hormone:抗ミュラー管ホルモン)は、卵巣の中で育ちつつある小さな卵胞(前胞状卵胞・小胞状卵胞)から分泌されるホルモンです。
AMHの値は「卵巣予備能(卵巣に残っている卵子の数の目安)」を反映しています。値が高ければ卵子の在庫が多く、低ければ在庫が少ないことを示します。
AMH検査でわかること・わからないこと
| わかること | わからないこと |
|---|---|
| 卵巣に残っている卵子のおおよその数 | 卵子の「質」(染色体の正常性など) |
| 卵巣予備能の状態 | 妊娠できるかどうか |
| 不妊治療で使える排卵誘発剤の量の目安 | 閉経の正確な時期 |
| 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の可能性 | 排卵の有無 |
AMHの値が低いからといって「妊娠できない」わけではありません。AMHは卵子の「数」の指標であり、「質」は反映しません。AMHが低くても質の良い卵子が残っていれば妊娠は十分に可能です。
AMH検査の費用
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| AMH検査のみ | 約5,000〜10,000円 |
| 初診料(初めてのクリニックの場合) | 約2,000〜5,000円 |
| セット検査(ホルモン検査+超音波含む) | 約10,000〜20,000円 |
AMH検査は基本的に保険適用外(自費診療)です。ただし、不妊治療の一環として医師が必要と判断した場合は、他の検査とあわせて保険適用となるケースもあります。
不妊治療専門クリニックだけでなく、一般の婦人科でも受けられる場合があります。まずはかかりつけの婦人科に問い合わせてみましょう。

AMH検査の受け方
いつ受けてもOK
AMHは月経周期の影響をほとんど受けないため、いつでも検査可能です。月経中でも問題ありません。これはFSHやE2(エストラジオール)などのホルモン検査が月経周期の特定の時期にしか正確に測定できないのとは大きな違いです。
検査の流れ
- クリニックを予約する(AMH検査を希望していることを伝える)
- 受付・問診
- 採血(腕から少量の血液を採取するだけ)
- 結果は約1週間後に判明(クリニックにより異なる)
- 結果説明・今後の方針相談
検査自体は通常の採血と同じで、痛みもほとんどありません。食事制限も不要です。
AMH検査結果の見方
年齢別AMH基準値
| 年齢 | AMH中央値の目安 |
|---|---|
| 25〜29歳 | 3.0〜5.0 ng/mL |
| 30〜34歳 | 2.5〜4.0 ng/mL |
| 35〜39歳 | 1.5〜3.0 ng/mL |
| 40〜44歳 | 0.5〜1.5 ng/mL |
| 45歳以上 | 0.5 ng/mL未満 |
ただし、AMHの基準値は個人差が大きいため、年齢に対して高い・低いという相対的な評価が重要です。同年代の平均と比較して自分がどの位置にいるかを医師に確認しましょう。
AMHが低い場合(同年齢の平均より低い)
AMHが低い場合、卵巣に残っている卵子の数が少ないことを示唆しています。これは「妊活のタイムリミットが近い可能性がある」という意味で、早めの対策が必要です。
- 自然妊娠を待つ時間が限られるため、早めに不妊治療を検討する
- 排卵誘発で採れる卵子の数も少なくなる傾向がある
- 体外受精を行う場合、複数回の採卵が必要になる可能性がある
AMHが高い場合(同年齢の平均より高い)
AMHが高い場合は卵子の在庫が豊富なことを示しますが、高すぎる場合は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の可能性があります。PCOSは排卵障害の原因となるため、追加の検査が必要になることがあります。

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AMH検査結果別の妊活プラン
| AMH値 | 卵巣予備能の状態 | 推奨される対応 |
|---|---|---|
| 3.0 ng/mL以上 | 十分な予備能あり | タイミング法から始めてOK。焦らず段階的に進める |
| 1.0〜3.0 ng/mL | 年齢相応〜やや低下 | タイミング法を半年程度試し、結果が出なければステップアップ |
| 0.5〜1.0 ng/mL | 低下している | 早めに人工授精・体外受精を検討。時間を無駄にしない |
| 0.5 ng/mL未満 | かなり低下 | 速やかに体外受精を検討。卵子凍結も視野に入れる |
AMH検査を受けるべきタイミング
- 妊活を始める時:現在の卵巣予備能を把握し、妊活の計画を立てる
- 30歳を迎えた時:将来の妊娠計画のために現状を知っておく
- 不妊治療のステップアップを検討する時:治療方針の判断材料として
- 卵子凍結を検討している時:採卵で期待できる卵子の数を予測する
まとめ
- AMH検査は卵巣予備能(卵子の残数の目安)を調べる血液検査
- 費用は約5,000〜10,000円、月経周期に関係なくいつでも受けられる
- AMHは卵子の「数」の指標であり、「質」や「妊娠できるかどうか」を示すものではない
- 結果は年齢別の基準値と比較して評価する
- AMHが低くても妊娠は可能だが、時間の猶予が少ない可能性があるため早めの行動が重要
AMH検査は、妊活の羅針盤とも言える重要な検査です。自分の卵巣の状態を「見える化」することで、焦る必要があるのか、余裕があるのかを客観的に判断できるようになります。まずは気軽にクリニックで相談してみてください。
AMH検査や卵巣予備能について詳しくは、日本生殖医学会(www.jsrm.or.jp・サイト終了)の公式サイトが参考になります。不妊治療全般の情報は、日本産科婦人科学会のページもあわせてご確認ください。
※この記事は一般的な情報提供を目的としています。AMH検査の結果や治療方針については、必ず専門の医師にご相談ください。
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