不妊治療を始めるにあたって、最初に行うのが各種検査です。「どんな検査をするの?」「痛い検査はある?」「費用はいくらかかる?」という不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。
不妊治療の検査は、原因を特定して最適な治療法を見つけるための大切な第一歩です。検査の内容を事前に知っておくだけで、不安はかなり軽減されます。
この記事では、不妊治療で行われる検査の内容・費用・痛みの有無・所要時間まで、初めての方にも分かりやすく解説します。これから治療を始めようとしている方はぜひ参考にしてください。

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不妊の原因を見つけるための検査一覧
不妊治療の検査は、女性側と男性側の両方で行います。不妊の原因は女性だけにあるとは限らず、WHO(世界保健機関)の統計では不妊の原因の約半分は男性側にあるとされています。夫婦そろって検査を受けることが、原因の早期特定につながります。
検査の全体像を把握しておくと、治療の見通しが立てやすくなります。以下で、女性・男性それぞれの検査内容を詳しく見ていきましょう。
検査の多くは月経周期に合わせて日程が決まります。受診前から自分の周期を記録しておくと、初診の問診で伝えられる材料が増えます。記録に使う婦人体温計は薬局のほか、ネットでも購入できます。
女性の基本検査
血液検査(ホルモン検査)
卵巣機能やホルモンバランスを評価するための基本的な検査です。測定するホルモンは、FSH(卵胞刺激ホルモン)、LH(黄体形成ホルモン)、エストラジオール、プロゲステロン、プロラクチン、甲状腺ホルモンなど多岐にわたります。
月経周期のタイミングによって測定するホルモンが異なるため、複数回の採血が必要になる場合があります。痛みは通常の採血と同程度で、特別な準備は不要です。
費用:保険適用で3,000〜8,000円程度
AMH検査(抗ミュラー管ホルモン検査)
卵巣に残っている卵子の数の目安を調べる検査です。AMHの値は年齢とともに低下していきます。この数値が低いからといって妊娠できないわけではありませんが、治療の方向性を決める重要な指標になります。
月経周期に関係なくいつでも検査可能な点が便利です。採血だけで分かるので、身体的な負担はほとんどありません。
費用:保険適用で1,000〜2,000円程度
超音波検査(経腟エコー)
子宮や卵巣の状態を画像で確認する検査です。子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮内膜の厚さなどをチェックします。プローブという細い機器を腟内に挿入して行いますが、痛みはほとんどありません。
不妊治療では排卵日の予測にも使用されるため、治療中は何度も受けることになる検査です。
費用:保険適用で1,000〜2,000円程度

子宮卵管造影検査(HSG)
子宮内に造影剤を注入して、卵管が通っているかどうかを確認するX線検査です。卵管が詰まっていると精子と卵子が出会えないため、不妊の重要な原因になります。
この検査は痛みを感じる方がいるのが特徴です。個人差がありますが、「生理痛のような痛み」と表現される方が多いようです。事前に鎮痛剤を処方してくれるクリニックが多いので、痛みが心配な方は遠慮なく相談してください。
なお、この検査の後に卵管の通りが良くなり、自然妊娠に至るケースもあると報告されています。検査と治療を兼ねる側面があるのです。
費用:保険適用で5,000〜10,000円程度
子宮鏡検査
細いカメラを子宮内に入れて直接観察する検査です。子宮内膜ポリープ、子宮内の癒着、子宮中隔などを確認できます。超音波検査では分からない細かな異常を発見できるのが強みです。
費用:保険適用で3,000〜8,000円程度
男性の検査
精液検査
精子の数、運動率、正常形態率を調べる検査です。不妊の原因の約半分は男性側にあるため、必ず受けるべき検査と言えます。
検査方法は、2〜7日間の禁欲期間を設けた後に精液を採取します。自宅で採取してクリニックに持参する方法と、クリニック内の採精室で採取する方法があります。
精液の状態は体調やストレスによって変動するため、1回の検査で結果が悪くても2回目で正常になるケースも珍しくありません。結果が良くなかった場合でも、複数回の検査で判断するのが一般的です。
費用:保険適用で1,000〜3,000円程度
男性が精液検査を嫌がるケースは少なくありませんが、不妊の原因が男性側にある可能性は約50%。女性だけが検査を受けても原因が分からないことがあります。夫婦で一緒に検査を受けることが、原因の早期特定と治療の効率化につながります。
検査費用の全体像
| 検査項目 | 費用目安(保険適用・3割負担) | 痛みの有無 |
|---|---|---|
| 血液検査(ホルモン検査) | 3,000〜8,000円 | 採血程度 |
| AMH検査 | 1,000〜2,000円 | 採血程度 |
| 超音波検査(経腟エコー) | 1,000〜2,000円 | ほとんどなし |
| 子宮卵管造影検査(HSG) | 5,000〜10,000円 | 個人差あり |
| 子宮鏡検査 | 3,000〜8,000円 | 軽い違和感程度 |
| 精液検査 | 1,000〜3,000円 | なし |
女性の基本検査を一通り受けた場合の合計は、保険適用で15,000〜30,000円程度が目安です。男性の精液検査を含めると、初期検査の合計は2〜3万円程度になります。
検査は数回に分かれるため、受けた日付と結果、かかった費用をその都度メモしておくと後から整理しやすくなります。妊活用の手帳や基礎体温ノートをこうした記録に使っている方もいます。

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検査の流れとスケジュール
すべての検査を1日で終わらせることはできません。月経周期に合わせて数回に分けて検査を行うのが一般的です。
具体的なスケジュールの目安は以下の通りです。
- 月経2〜5日目:ホルモン検査(FSH、LH、エストラジオールなど)
- 月経7〜10日目:子宮卵管造影検査
- 排卵前:超音波検査、LHサージの確認
- 排卵後7日前後:プロゲステロン検査(黄体機能の確認)
- 任意のタイミング:AMH検査、精液検査
一般的には1〜2ヶ月かけてすべての検査を完了し、その後、検査結果をもとに医師と治療方針を相談します。検査結果が揃うまでは焦らず、確実にデータを集めていきましょう。
スケジュールの中には排卵前後のタイミングで受ける検査もあります。排卵検査薬は第1類医薬品にあたり、薬剤師のいる薬局やネット販売で購入できます。使い方や結果の見方については、医師や薬剤師に相談してみてください。
検査に不安がある方へ
「検査が怖い」「痛いのが嫌」という気持ちは当然のことです。しかし、原因が分からないまま時間だけが過ぎていくのは、もっと不安ではないでしょうか。
- 痛みが心配な検査は事前に鎮痛剤を処方してもらえる
- 検査の多くは数分で終わる
- 1回の結果だけで判断せず、複数回の検査で確認するのが一般的
- 検査結果は治療方針を決める大切なデータになる
- 不安なことは遠慮なく医師やスタッフに相談する
検査を受けることで原因が分かれば、適切な治療に進むことができます。原因が分かるだけで「やるべきことが見えた」と前向きになれる方も多いのです。
まとめ:検査は不妊治療の第一歩
不妊治療の検査は、原因を特定して最適な治療を見つけるために欠かせないプロセスです。保険適用で2〜3万円程度、期間は1〜2ヶ月が目安になります。
検査に対する不安は事前に情報を得ることで軽減できます。この記事を参考に、検査の全体像をイメージしたうえで、安心して初診に臨んでください。

検査の詳細は日本産科婦人科学会のサイトが参考になります。費用や保険適用については厚生労働省の不妊治療情報ページもチェックしてみてください。検査に関するQ&Aは日本生殖医学会(www.jsrm.or.jp)のサイトでも詳しく解説されています。
※この記事の費用は記事執筆時点の目安です。クリニックや検査内容によって異なる場合があります。詳細は受診されるクリニックにお問い合わせください。
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